ロシア漁業情報

2025/9/10
ロシア漁業ニュースヘッドライン 2025/09 NEW

2025年09月10日

ユーザー 各位

拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、2025年7月7日、ノルウエー外務省は、ロシア漁業大手“ノレボ”(Норебо)社と“ムルマン・シーフード”(Мурман СиФуд)社に対する制裁措置を発表しました。
これは、同年5月20日、EUが、当該2社がロシア政府を支援する監視活動に参加したとして、取引等を制限する制裁措置にリストしたことへの追従で、資産の凍結、ノルウエー国民による当該2社への資金送金の禁止、所属船舶のノルウエー海域と港湾への立ち入り禁止(実質的操業禁止)等が盛り込まれているとのことです。
 このノルウエーの措置について、ロシア漁業庁長官シェスタコフは、両国間の漁業協定違反であり、先方に対し、当該漁業協定の完全な履行を再び強く求めると語り、今後の影響は予測困難で、ロシアEEZでのノルウエー漁船の操業禁止など、より深刻な事態になる可能性も否定できないと加えました。
今月号では、緊張が高まっている、これらのロシア漁業分野の地政学的立場と外交等に関する直近の情報を集約し、TopNews としてご報告申し上げます。
なお、今年2025年も6月1日から、ロシア漁業者による太平洋サケマス操業が開始されています。当該操業、並びにそれより先に展開されているイワシ・サバ操業等の関連情報もあわせてお知らせ申し上げます。
                                                         敬具
(国際漁業対策事業部;原口聖二)

TopNews ロシア漁業庁長官 ノルウエーとの漁業協力予測困難 ノルウエー漁船操業禁止の可能性
・ロシア 漁業許可登録の変更法に基づく手続き準備が進捗(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外6件)
・パラムシル島“アレイド”社から太平洋サケマス製品120トン流出(カムチャツカ半島沖地震関連外3件)
・投資目的漁獲割当配分期間の5年間延長法案を用意(投資クオータ/漁獲割当オークション関連外8件)
・ロシア漁業者漁獲量 328万トン(8月21日)(ロシア漁業生産/貿易動向関連外10件)
・ロシア科学研究機関 北海道隣接日本海底魚バイオマス調査(スケトウダラ・マダラ・ニシン等操業関連)
・2025年漁期 ロシア太平洋サケマス漁獲速報(太平洋サケマス操業関連25件)
・ロシア漁業者イワシ・サバ/外国人漁業者操業概況(イワシ・サバ サンマ等表層漁業関連16件)
・EUのスケトウダラ・フィレの輸入量と価格の推移等(2025年5月) (その他ロシア漁業関連情報等外5件)
・韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2025年8月(韓国スケトウダラ市場関連)
・韓国EEZ2025年度管理期間TAC設定(韓国・中国等 東アジア漁業関連外2件)
・英国EU離脱リセット 英国とEUが2038年までの漁業協定に正式署名(ポスト英国EU離脱Brexit関連)
・米国 洋上風力発電への優遇を制限 漁業等との不均衡を解消(洋上風力発電と漁業 海外の経験外2件)

計88オリジナル報告
http://kisenren.com